鉄腕昌!46歳248日勝利

いやはや、素晴らしいの一言。
昌なら50才まで現役行けるのではないかと思わせる投球であった。

中日山本昌投手(46)が記録ずくめの、
2シーズンぶりの復活勝利を挙げた。
8回を投げて、貧打とは言うものの阪神打線をわずか2安打無失点。
その年齢は、46歳8カ月と4日で先発白星はプロ野球最年長である。
杉下茂氏の持つ球団記録の211勝にも並び記録ラッシュだ。
昨年右足首を手術したさいには、山本昌の選手生命は赤信号だった。
2軍戦登板すらゼロだった男が不死鳥のようによみがえったのだ。
個人記録だけではなくチームの連勝を演出し、
再び中日ドラゴンズを上昇モードに導いた功績も大きい。
守護神岩瀬にもらったウイニングボールは、
大切に左ポケットにしまった。
甲子園でのお立ち台ヒーローインタビューに応える。
山本昌は2季ぶり白星をかみしめインタービューに答えた。
山本昌は「うれしいですよね。
試合で投げられないのが一番つらかったし、
あきらめないで頑張ってきてよかった…。報われたのかな。」

右足首の故障で2軍でも投げられなかった昨年の辛さ。
1度は引退を覚悟した。当然と言えば当然であろう。
「もういい(潮時)ですかね」。
しかし、球団と高木監督の答えは、感謝の現役続行だったのである。
9月末、46歳で初めて自分の体にメスを入れた。
掛けといってもいいだろう。恩返しはもう1度勝つことと心に誓い、
過酷なリハビリを家族や仲間の励ましで乗り越えて、復活の日が来た。
山本昌「球団、高木監督、権藤コーチ、近藤コーチ、トレーナー…。
支えてくれた方の力があるから、この年でも投げられている。
みんなに感謝したいです。」山本昌は心から感謝の意を語った。
最速は138キロだが急速が全てではないのは常識である。
ここに七色の変化球を織り交ぜて、阪神打線の芯をことごとく外した。
危なげない8回2安打0封。「今日はマサだ。本当によく投げた」。
開幕投手山本昌をあおってきた高木監督は103球の復活劇を、
絶賛した。今日の山本昌は、文字通り記録ずくめのピッチャーだった。
46歳8カ月と4日の先発白星は、
プロ野球記録を64年ぶりに更新する史上最年長というから素晴らしい。
セ・リーグ最年長勝利も更新、
杉下茂の持つ球団記録211勝にも並んだ。
これで、浜崎真二(阪急)の48歳4カ月、
史上最年長勝利の期待にもファンは胸ふくらませるだろう。
山本昌「杉下さんという大投手に勝ち星だけでも並べたのは光栄です。
でも(浜崎さん超えは)厳しいと思います。
でもできる限りのことをやっていきます。」
今季3試合19イニングで1失点である。
22歳の新人田島が初勝利を挙げた翌日に、現役最年長が完全復活した。
そしてチームは2連勝。守道竜が再び、上昇気流に乗った。
セ・リーグの覇者中日ドラゴンズが首位奪取の日も近いのではないか。