福知山線脱線事故、JR西日本前社長に無罪判決

正直、日本の司法はどうなってると言いたい。
兵庫県尼崎市において2005年4月に、
乗客106人が死亡したJR福知山線脱線事故についての、
業務上過失致死傷罪に問われたJR西日本山崎正夫・前社長の判決が、
11日、神戸地裁で言い渡された。

運行に直接関与していないかった鉄道会社幹部の責任が、
問えるかどうかが焦点の裁判であったが、
岡田信裁判長は無罪を言い渡した。

当該事故は快速電車が制限速度を45キロ上回る、
時速約115キロで急カーブで進入したことにより発生した。
JR西日本は1996年12月に、
東西線福知山線の乗り入れを円滑にするために、
現場カーブを半径600メートルから半径304メートルに付け替えた。
当時、山崎被告は安全対策の実質的最高責任者の鉄道本部長だった。

裁判では、山崎被告が事故の危険性を認識できたか(予見可能性)、
列車が速度超過を起こした場合に自動的に非常ブレーキをかける、
自動列車停止装置(ATS)の整備を指示すべきだったか
(結果回避義務)が主な争点だったのだが司法は責任を無とした。

裁判上の争点については専門家の判断があったのであろうが、
事故原因発生時の最高責任者であったわけだから無罪はないと思う。
最低限道義的責任を問うべきだと思うが。
この後、控訴されて正しい司法判断が下されることを望む。